隅田川水上バスから消えた花嫁!?

4月5日、隅田川水上バスの船内から、結婚式場へ向かっていた花嫁が行方不明になりました。

これは、ルポライターの浅見光彦が活躍する内田康夫センセのミステリー小説『隅田川殺人事件』の発端となる衝撃的なシーンです。

光彦の母である雪江は、知人の結婚披露宴に招かれていました。ところが、主役であるはずの花嫁・隆子が、浅草から式場へ向かう隅田川の水上バスに乗船したまま、こつ然と姿を消してしまうのです。

光彦がこの不可解な謎の究明に乗り出しますが、別の女性の水死体が発見されたり、やがて行方不明だった花嫁も無残な姿で見つかったりと、事件はまったく予想もつかない展開を見せます。

水上バスという逃げ場のない「動く密室」から、花嫁はどうやって消えたのか!? トリックの面白さはもちろんのこと、事件の背景に絡む人間ドラマや、当時の東京の下町情緒がたっぷりと描かれた名作です。

さて、そんなミステリーの重要な舞台となっている「隅田川水上バス」ですが、現実の東京観光でもけっこう人気のアトラクションとして定着しています。

おもに東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)が運航しており、浅草から浜離宮、日の出桟橋、さらにはお台場海浜公園などを結ぶさまざまなルートがあります。

水上バスの最大の魅力は、なんといっても川面から見上げる東京のダイナミックな景色です。

浅草を出発してすぐ目に飛び込んでくる東京スカイツリーの迫力は圧巻ですし、吾妻橋、清洲橋、勝鬨橋など、色も形も歴史もまったく異なる個性豊かな橋を次々と下からくぐり抜けていく体験は、陸上からの観光では絶対に味わえません。

とくに春の桜の季節には、隅田公園をはじめとする両岸に咲き誇る桜並木を船上からゆったりと眺めることができ、非常に贅沢な時間を過ごせます。

また、漫画家の松本零士氏がデザインを手がけた「ヒミコ」や「ホタルナ」、「エメラルダス」といった、まるで宇宙船のような近未来的なフォルムの船も運航しています。これに乗るだけでもけっこうテンションが上がります(笑)

恋人同士や家族連れで賑やかに楽しむのはもちろん、ひとりでふらっとデッキに出て、川風に吹かれながら移りゆく景色を眺めるのもオツなものです。浅草で下町観光や食べ歩きを満喫した後、渋滞知らずの水上バスでのんびりとお台場まで移動するルートは、まさに東京観光の王道プランといえます。

東京の下町から近代的なビル群、そして東京湾へと抜けていく約40分のリバークルーズ。名作ミステリーの舞台に思いを馳せながら、隅田川の歴史と現在を同時に感じてみてはいかがでしょうか?

ただし、くれぐれも船内から行方不明にならないようにご注意ください(;)

このブログの人気の投稿

「どこかにマイルのハズレ枠」が最高だった件〜温泉に入らない松山旅行のすゝめ〜

江戸の桜田 雪が降る (1860年)

どこかにビューーン!で近場を引き当てた思い出 (2025年)

VポイントPay

北信濃絶唱 ~昭和のうた~